ひろしのイラン探検記

イラン留学していた時に本当のイランと出会いました。本当の暖かいイランを伝えたい、そんな一心で始めたブログです。

The 40th Anniversary of The Islamic Revolution Parade①

『今から40年前の1979年1月に当時皇帝だったパフレヴィー2世がイランを離れた。イランにおいて皇帝政治が市民によって倒された瞬間だった。その後2月11日亡命先のパリからルホッラー・ホメイニーがイランに戻り政権を掌握し、イラン革命終結した。世界でも類のないイスラムの教えが政治に深く根付いたイラン・イスラム共和国誕生の瞬間だった。』

今回はマスコミが取り上げないイランの現地の人に聞いた先日2月11日にあったイラン革命成功40周年記念パレードの本当の目的と、僕がパレードに実際に参加した時の感想を書きたいと思います。

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マスコミの反応
イラン革命の成功によって世界で唯一のイスラム共和制という国法がイスラム教に基づく政治体制が形成された。それほどの影響を及ぼした歴史的革命が40周年を迎えようとしている。マスコミは報道しまくりました。ここからは僕の個人的な意見になるのですが、マスコミの報道はどうもイランを攻撃的で悪い国だという風に全面的に貼り出そうとしているようにしか思えないんですよね。


例えばフランスのある国際ニュースを主に取り扱う放送局のサイトには『イラン革命40周年記念』と大きな見出しの記事がありました。それにも関わらずイラン革命やパレードについてのことは約20行だけ書いてあり、後の約70行はイラン革命とはあまり関係のない、イランの環境汚染や経済状況、ミサイル製造に対しての批判をひたすら書いてありました。イラン革命40周年!!と見出しに書くぐらいだから『イランについてもっと知れる!』とポジティブに思って記事を見た人も、約75パーセントもひたすらイランについての悪口が書いてあればそりゃ読み終わる頃には『問題だらけのやばい国』としか認識することができないでしょう。

 

他にも日本の某新聞社の記事にはイランの人が攻撃的に『米国に死を!イスラエルに死を!』と言っていたように報道しています。確かに”DOWN WITH USA”と書いてあるカードを持っている人もいましたが、イスラム教は平和を望む宗教であり、正当防衛以外の攻撃は許されていないという背景を踏まえていればよほど背景知識のないおばかな記者でない限り『米国に死を! イスラエルに死を!』といったかなり攻撃的な解釈にはなることはまずないでしょう。実際に現地の人に聞いてみるとアメリカやイスラエルを倒すというニュアンスよりもやはり『アメリカやイスラエルに屈するな』というニュアンスで掲げていると言っていました。(この点に関しては流石にDOWN WITH ◯◯はちょっと強く聞こえるので、イランの人々も、屈するな!みたいなニュアンスならもっと他の言葉を使うなりしてほしいなとも思いました。)

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“DOWN WITH USA”のプラカードを掲げるイランの人々

これらの報道を分析すると
①イランに対してかなり偏った報道をしている
ただネガティブなことを取り上げるだけでなく、やや事実を誇張してよりイランを悪い国だと見せようとしている。

②イランの本質に迫った報道がほぼ無い
今回のパレードの記事もそうですが、イランの人が40周年記念のパレードをした理由を取り上げている記事は未だに見たことがありません。イランという記事が上がれば何かとアメリカや中東と絡められて、イランにだけ注目している記事もあまり無いのが事実です。

確かにマスメディアは特定ののideologyに基づいているため報道が偏っていたり、profit seekerなの記事をややsensationalizeすることは彼らの理にかなっている行動です。しかしそれと同時に、事実を伝える、報道するということもするべきだと思います。芸能人や政治家のスキャンダルよりももっと伝えるべき事実が沢山ある、僕はそう思います。

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マスメディアがイランをどう報じているかとひたすら書いていたら少し長くなっちゃったので、次の記事でイラン革命成功40周年記念パレードの本当の目的と、僕がパレードに実際に参加した時の感想を書きたいと思います。↓↓

The 40th Anniversary of The Islamic Revolution Parade② - hiroshi_tanaka’s blog

ここまで読んでいただきありがとうございます。

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